今回のインタビューは、世界遺産「アンコールワット」があるカンボジア・シェムリアップで子育てに奮闘している主婦狐塚恵さん。
アフリカをはじめ、長期海外を渡り歩くなか、カンボジア・シェムリアップにたどりつき、旅行会社にて働きはじめる。
そして、現地在住日本人と結婚。
タイ・バンコクの病院に通いながら高齢出産に挑戦し、無事に出産。
今回は、カンボジア・シェムリアップでの子育てやカンボジア社会における子供の存在等について、語っていただきました!
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カンボジアでの子育てに不安はないの?
中西賢一(以下、中西):今日は、カンボジアのシェムリアップに在住の狐塚恵(こづかめぐみ)さんに聞いていきたいと思います。狐塚恵さんは、今こちらで子供を生んで育てているということで、子育てのことについて今日はお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
狐塚恵(以下、狐塚):よろしくお願いします。
中西:もうこっちに何年くらい住んでいるんですか?
狐塚:もうかなり長くて7年くらい。最初は独身で、仕事でこちらに来て、旅行関係の仕事を4年くらいやっていました。その途中で、こちらで知り合った日本人男性と結婚しました。そして、子供が欲しいなあと思いまして、無事妊娠できて、出産して、今1歳5か月になっています。
中西:では、お子さんもここで1年5か月生まれてからずっとずっと住んでいると。
狐塚:そうですね。細かく言うと、高齢出産で不安もあったので、出産はカンボジアでなくて、隣のタイ・バンコクで。結構いい病院があるんですね。そこで生んで、1ヶ月くらいバンコクで過ごして、赤ん坊のパスポート作って、カンボジアに戻ってきて、こっちに住んでいます。
中西:やっぱり、カンボジアのシェムリアップで子供を育てるっていろんな不安があると思うんですけど、一番不安に思ったというか、心配だったことって何でした?
狐塚:やっぱり医療面ですよね。これから大きくなるとまたいろいろと出てくるのかもしれないんですけど、今まだ1歳過ぎたばかりなので、医療面がとても不安で。私も初めての出産だったんですけど。
(お子さんのおもりで一時中断)
狐塚:さっき不安なことで医療面って言いましたけど、やっぱり赤ちゃんなので何が起こるかわからない。今までも現に何回も熱を出したり、鼻風邪ひいたりしたんですけど、なんの病気かわからないし、どうしていいのかまったくわからなかったので、友達に聞いたりして、私は近所のローカルの病院ではなくて、ヨーロッパ系のお医者さんのところに行っているんですけれども、念のために電子辞書を持って、英語って医療的なものって難しいじゃないですか。そんなものを持って行って、なんとかしのいでいますけれど。でもまあおかげさまで、大きい病気もせずに、お医者さんも良い人で、なんとかやっています。
中西:安心してかかれるお医者さんがいるということでね。
狐塚:そうですね。
中西:病院が安心できるってことは、他は大丈夫ってことですかね。
(お子さんのおもりで一時中断)
中西:保険はどうなっていますか?
狐塚:保険は全くなしで、毎回毎回何十ドルか払っています。
中西:衛生的で清潔なきちんとした病院でうけられるということではあるんですよね?
狐塚:日本に比べたら、やっぱり比べ物にならないと思いますけれども、いちおう最低限、赤ちゃんをちゃんと見てくれて、定期的な予防接種も、日本とカンボジアで種類が違うんですけど、何が必要かを自分で調べて、注射をうちに行っています。
中西:あと、何か不安だったことってありましたか?医療以外で。それか、生んだ後に、これけっこう大変かもしれないと実感したこととか。考えてもみなかったけど、意外とカンボジアに来てこれ大変だったとか。
狐塚:単純に、モノがまだまだ日本と比較して、なんでも便利なものがそろっているわけではないので。ベビー用品だったり、ベビーフードだったり、そういったモノとかも・・・
(お子さんのおもりで一時中断)
狐塚:モノがやっぱりなかったりするので、でもその面では、日本の友達がお古だったり、いろんなものを送ってくれるので、改めて友達のありがたさを感じています。
中西:けど、モノを比較してしまったら、日本にかなうというかね、便利さとかね考えちゃったらね。
狐塚:それなんですよね。ほんとに。
中西:海外に住むというのは、子供だけでなく大人もそれくらい我慢を強いられるというかね。
確かに。意外とそうなんですよね。
(お子さんのおもりで一時中断)
カンボジアのひとは赤ちゃんにやさしい?
中西:カンボジアの人って、明るくて朗らかで子供をかわいがってくれるってことなんですけど、どうですか?
狐塚:これはもう想像以上にすごくて。社会の中でも赤ちゃんの地位、存在が重要視されているというのかな。赤ちゃんの地位がちゃんとあって、そして人気者なんですね。どこにいっても「かわいいわねえ」って。知らない人でも、通りすがりの人でも「あら、今何歳?」「男の子?女の子?」ってみんな声かけてくれるんですよ。お店に親子で行ったりして、子供がぐずっているとだっこしてくれて、いっしょにあやしてくれて。そういうことを自然にやってくれるところなので。
中西:日本だとね、けっこう子供連れて入れるお店を探しちゃったり、他の人に気を使わなくちゃいけないとか、そういう環境だったりするけど、こっちはどこでも入れるよね。
狐塚:高級っぽいテーブルクロスがかかっているお店でも入っちゃいますね。ついでにいうと、私は独身の時、子供に全然興味がなくて、むしろ日本にいて、子供の声を聞くと「ちっ」って舌うちする人だったので(笑)。私みたいな冷たい女ばかりでなく、やさしい人もいっぱいいると思いますけど、カンボジアの人はみんなみんなやさしくて。
中西:やさしいですよね。
狐塚:そこはもう、0歳、1歳の大暴れする赤ちゃんを育てるのには、気をつかわないっていう意味では、すごいカンボジアはいいです。カンボジアは若い人が多くて、年寄りが少ない。だから若い人がどんどん赤ちゃんを産んでいます。
中西:ピラミッドが逆なんだよね?
日本の逆ですね。
(お子さんのおもりで一時中断)
シェムリアップって子育てする環境としてどう?
中西:気候的には、こちらはすごい暑いですけど、それは全然大丈夫ですか?逆に言うと、過ごしやすいのかな?日本みたく寒いからって暖房かけたりしないから。
狐塚:夏場は、今は2月でカンボジアは過ごしやすいけれど、夏場は家では24時間ずっと冷房入れてました。汗いっぱいかくと赤ちゃんかわいそうなので。
中西:カンボジアのシェムリアップという街は、子供を育てるのに、そんなに恐れることはないってことだよね
狐塚:治安もかなりいいですし、人々が協力的で、気を使うこともなく。今お店の人もこれだけ暴れているのにね、お店には全然気を使わないでしょ
中西:まわりの人もね。別に見もしないですね(笑)
狐塚:この辺はやりやすいと思う。ここ2~3年ぐらい、赤ちゃんショップがけっこうできてきていて、洋服、おもちゃ、ベビーカーとか、そういったものもけっこう買えるようになってきました。日本と比べちゃしょうがないんですけど。こんなところで贅沢しなければ、なかなか過ごしやすいですよ。
中西:実際、日本人のママさんって結構いるのかな?
狐塚:シェムリアップは、私が知っているだけでも、なんだかんだ言って20人くらいは日本人のお母さんがいますね。
中西:じゃあ、情報交換もできますね。
狐塚:そうですね。たぶん知らない人もいっぱいいると思います。
中西:まあ、シェムリアップで片付かない問題があっても、バンコクに1時間くらいで着くからね
狐塚:まあフライトだから2時間くらいはかかるけど。
中西:ということでね、子供をシェムリアップで育ててみたい、ママとして生活してみたいという人には、今の狐塚恵さんのお話はとても参考になったかと思います。今日はどうもありがとうございました!
【海外どうでしょう】管理人:中西 賢一
■ インタビュー日:2015.02.07