今回のインタビューは、カンボジア・シェムリアップでカフェ&バー「Green on Peace cafe&bar(しばふカフェ)」を経営する野池仁人さん。
インタビューはまだまだ続きます。
今回の野池氏の対談インタビューラインナップ!
本記事は、全5本の4本目です。
1本目 なんとなく来ちゃったカンボジア(笑)
2本目 自分のプランは全滅!起死回生のきっかけは「怪しいおっさん」
3本目 ターゲットはずれた!観光客が全く来ない!
4本目 スタッフ全員やめました・・・
5本目 今後の野望!「○○バー」と「あそこ」への出店
6本目 野池仁人さんからあなたへのメッセージ
「Green on Peace cafe&bar(グリーン・オン・ピース カフェ&バー)」オーナー。
カンボジア・シェムリアップで話題の「芝生(しばふ)カフェ」こと「Green on Peace cafe&bar」のオーナー。
日本食卸し「DAISHIN TRADING」のシェムリアップエリア代理店営業も行う。
2012年に脱サラしカンボジアへ。
カフェ&バーをオープン。
シェムリアップに「しばふ」ブームを巻こす。
(シェムリアップでパクリ店舗が急増)
その開放的で独特なスペースは、欧米人を始め、多くの在住日本人のいこいの場となっている。
生の声、現地のライブ感が伝わる【動画版】はコチラ!
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スタッフ全員辞めました・・・
中西賢一(以下、中西):こうやっていろいろ話をお聞きすると、結構、雇用というか、雇ってる人のことで、いろいろ、皆さん苦労されてるというか……
野池仁人(以下、野池):ああ、そうですね。はい。
中西:スタッフの人ってなかなか定着しないとか、意志の疎通が難しかったりだとかっていうことをよく聞くんですけど、その辺どうですか?
野池:いやあ、すごい難しいなと思いました(笑)。
中西:結構もう入れ替わってますか? スタッフの方って?
野池:そうですね。(入れ替わって)一周しちゃいましたね(笑)。全員辞めましたね。(笑)
中西:その原因って何だったんですか? 辞めた原因って?
野池:こっちの人は、絶対本心は言ってくれないんですよ。なんで、確かな理由はないんですけど、おそらく僕らが求めすぎた。サービスレベルにしろ、クッキングレベルにしろ、よくしたいって経営者は思うと思うんですけど、よりよくしたいためには、厳しく育てていかないといけないなというのを、ゆるい環境で育った人たちに押し付けてしまったのが原因だと僕は思ってます。
中西:今はそういうのを教訓として、ちょっとあまり怒らないというか、ちょっと厳しいのを抑えるというか……
野池:そうですね。もう今は全く厳しくないです。もう好きにやってというようなスタンスでやらして。まあ、あまりにもひどいときがあるんで、そこだけですね。そこだけ注意するぐらいのことしか、もう、今はやってないですね。
中西:それぐらいでちょうどぐらいな?
野池:そうですね。じゃないと、まあ、一般の子はそうですね。こっちのほう、優秀な人はいるんで、そういう人であればこっちの高い要求にも応えてくれると思うんですけど、一般レベルの子にそれを求めるのは難しいかなというところなんで。人を育てるのは、日本でもそうですけど時間かかるじゃないですか。こっちの人を育てるのはもっと時間かかる。多分1年2年ぐらいみないと、多分こっちの言っていることも分からないかもしれないですね。
中西:今スタッフの方は何人ぐらいいらっしゃるんですか?
野池:5人ですね。
中西:で、営業時間が8時から10時まででしたっけ?
野池:そうですね。10時か11時に閉めるように。どっちかですね。
中西:それを5人で回してるっていう感じで?キッチンとホールという感じで別れて?
野池:そうですね。あんまり厳密には分けてはいないんですけど、基本的にはみんな料理できるし、ドリンク作れるっていうかたちなんですけど、1人だけコックは雇ってます。はい。調理専門の人は置いてます。
野池氏と撤退した人の「違い」って?
中西:実際カフェやられてみて、よかったなと思ってます? 失敗したなって思ってます?
野池:うーん。いや、よかったと思ってますよ。
中西:この決断は間違ってない?
野池:売り上げ見ると、微妙なとこなんですけど、なんとかこっちで食えてるんで、これから展開が面白いかなっていう感じですね。
中西:やっぱりカフェってみんなやりたいって思ってるでしょうし、結構若い子も「カフェだったら自分はできるんじゃないか」って思って進出してきてて、実際進出してきて早く撤退する人たちもいるじゃないですか? 立ち上げて、うまくいかなかった、撤退。けど、野池さんはもう1年以上続けてらっしゃるっていう、その「違い」って何だと思います? その「差」というか「違い」? そういう人たちと自分の違いって?
野池:違いですか?
中西:やっぱり違いがあるからそういう差が生まれたんだと思うんですけど。
野池:まず、1つは、見切りをつけるのが早いかなと僕は思ってて。
中西:あ、さっきおっしゃってた完成度をそんなに高めなくても始めちゃうっていう?スピード感って言ったほうがいいですかねえ?
野池:はい。何でしょうかね。どうしても、僕も最初思ったんですけど、店をオープンさせて構えてれば、お客さんが来て、ドカンって儲かるかなと思ってるととんでもない。やっぱりその、工夫とか改善とか。特に「改善で」すね。「改善」のスピードを上げるのが、この国では重要。あと1つは、このシェムリアップというこの土地柄なんですけど、「我慢」をするっていうのがすごい大切で、こっちでなかなか3年もつ店ってのはなくて、それを越えてくると、だんだん、1年目よりも2年目、2年目よりも3年目って、上がっていきやすい国ではあるんですね。我慢する覚悟はできてますね。
中西:もう、腹が、腹がもう決めてるというか……
野池:決めて、はい。駄目であればすぐ撤退というのも賢い考え方だと思うんですけど、いきなりドカンと行くことは、難しいかなと思って。
中西:じゃあ、結構こう泥臭いというか、コツコツっていうのが、やっぱり重要になってくるっていう感じ?
野池:そうなんです。すごい重要だと思いますよ。はい。
中西:でも、一発当てるって、若いとそう思いがちですよね。ひと旗あげてやろうと。かっこいいとこ見せてやろうみたいな。
野池:はい。結構カフェの仕事も泥臭いと言えば泥臭い仕事ですね、はい。
つづきます ⇒ (5本目 今後の野望!「○○バー」と「あそこ」への出店)
【海外どうでしょう】管理人:中西 賢一
■ インタビュー日:2015.02.06