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爆速で変化するカンボジアビジネスで生き残るために起業家はどうするか?【西村清志郎】(3/5)

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「ワンストップ・ホステル」西村清志郎氏アップ画像
今回のインタビューは、ゲストハウス『クロマーヤマト・ゲストハウス(Krorma Yamato Guesthouse)』『ブティックドミトリー高知家(Kochike)』オーナー兼経営者である西村清志郎氏
カンボジアを訪れる日本人バックパッカーから、圧倒的指示を得ている「クロマーヤマト・ゲストハウス」。そして、出身地高知県をつなぐビジネスの一環としてスタートした「ブティックドミトリー高知家」などの宿泊事業のほか、現地ツアーデスク「クロマーツアーズ」等の観光事業、フリーペーパー「くろまる」の発行や翻訳出版事業など、カンボジアのシェムリアップを中心に幅広いビジネスを手掛ける。
カンボジアでさまざまなビジネスを展開し、誰よりも多くの人間とかかわってきた西村氏の目に映る現在と未来とは?
ハイスピードで変化しているカンボジアの社会や人間に対して、日本人はどのように対応していくべきなのか?
たっぷりと語っていただきました!

西村清志郎(にしむらせいしろう)氏
カンボジアの超有名ゲストハウス『クロマーヤマト・ゲストハウス』オーナー兼経営者。
そのほか、「ブティックドミトリー高知家」や、現地ツアーデスク「クロマーツアーズ」や炉端焼き屋の経営、フリーペーパー「くろまる」の発行、書籍「カンボジアで出会いたい100人」の著者、「ドラえもん」「クレヨンしんちゃん」「花より男子」などのクメール語版正規翻訳出版ほか、カンボジアで幅広いビジネスを展開中。

今回の西村清志郎さんとの対談インタビューラインナップ!
本記事は、全5本のインタビュー動画の3本目となります。


1本目 なぜカンボジア?オーストラリア留学から東南アジアに沈むきっかけとなった事件とは?
2本目 大嫌い!にこだわって売れない?著書「カンボジアで出会いたい100人」でゆずれなかったこと
3本目 爆速で変わるカンボジア!起こりうるリスクは?次の一手は通用するのか?
4本目 カンボジアをなめるな!日本人がおちいりやすい思考とその危険性とは?
5本目 西村氏が着々とすすめる次の一手!地元高知県と仲間を巻き込む新たなビジネスとは?
特別動画 西村清志郎さんからあなたへのメッセージ


生の声、現地のライブ感が伝わる【動画版】はコチラ!

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「プノンペン」と「シェムリアップ」の違いって?

中西賢一(以下、中西):「プノンペン」と「シェムリアップ」ってカンボジアの2大都市だと思うんですけど、西村さんから見て、この2つの都市にはどういう違いがありますか?
「クロマーヤマト・ゲストハウス」西村清志郎氏と中西賢一対談画像
西村清志郎(以下、西村):これは最近でいうと、やっぱりプノンペンには、チャレンジしている人が多い。
「クロマーヤマト・ゲストハウス」西村清志郎氏と中西賢一対談画像
中西:ビジネスでチャレンジ? ちょっと一発当てるみたいな。

西村:そうですね。それに近いですね。表現は悪いですけど、数年前「ジェトロ」が入ったときに投資元年みたいなのがあったんですよ。

中西:「これから来るぞ」みたいな感じで。

西村:そうですね。その辺は仕方ないことですよ。実際にそのときに視察した人たちが、実際こっちでビジネスをしていく段階でどれほど生き残ってんだというのがあるわけじゃないですか。ただ、その時とか、ほんとにあらゆる投資管理している人が、ラーメン屋はないか寿司屋はないかとかいっぱい言ってくるわけじゃないですか。そこでやれば大成功するよと言った。じゃあ、2年3年経って今どうなんだって。そのうち成功して生き残ってるの、何人いるんだって。そういった現実問題ですね。そこを責めるつもりはないですし、やっぱりちゃんと自分の目で確かめとかなきゃ。投資の融資会社がいうことなんて、知り合いがいっぱいいるのであれなんで言いませんけど。本にも書きました。 ただ、現実問題として、彼らも知ってますけど、ちゃんと見れない人がおんぶにだっこみたいな感じで投資会社まかせにしたらダメで。そこで失敗したっていって帰るのは、それはお門違いですよね。丸投げしたあなたが悪いんでしょって。
「クロマーヤマト・ゲストハウス」西村清志郎氏と中西賢一対談画像
中西:結構最近は、アジアに投資するっていうことで、投資先が別にカンボジアじゃなくても、東南アジアのジャカルタであったりとか、どこかで儲かればいいやってみたいなかたちで進出してきている方っていうのはね。

西村:そうですね。それは儲かればというより、ある意味「逃げ」です。「逃げ」でもありますし、やっぱり日本にも限界があるってのはありますよね。やっぱり将来的にはインドとかですよね。パイが少ないところでいくら頑張ってもっていうのがありますから。

中西:なるほど。じゃあ、プノンペンはけっこう投資でガーッといくような流れということで今お話があったんですけど、シェムリアップはもう全然そういう感じではない?

西村:僕がよく例えていうのが、プノンペンはメコン川で、シェムリアップはトンレサップ湖なんです。
「クロマーヤマト・ゲストハウス」西村清志郎氏と中西賢一対談画像
中西:これ多分聞いてる人、よく分からないと思うんですけど、どういう違いなんですか、これ? 大きいか、小ちゃいかみたいな話なんですか?

西村:というよりは池です。わかりやすく言えば池。もう流れ出ない。そこの池が広がることがあってもそれ以上、適度な感じで縮小したりしますけど、基本それ以上はないですね。
「クロマーヤマト・ゲストハウス」西村清志郎氏と中西賢一対談画像
中西:シェムリアップは?

西村:池にいる生き物は変わらないんです。メコン川は、そういった意味でいうと川です、激流ですよ。そこの中でほんとに海まで流されるものもあれば、上流でがんばっているものもいますよ。そんな感じのものですよ。プノンペンってのは、まさにそれで、いろんなものが淘汰される時代にはいったんですね。
「クロマーヤマト・ゲストハウス」西村清志郎氏と中西賢一対談画像
中西:激しい動きですよね。今ね。

西村:そういう動いている人がもちろんイキイキしていていいんですけど、現実問題としてその川の流れに逆らえずに流されてっていっても、ほんとに海水まで行って死んじゃうのがいっぱいいるわけでしょ。そういった意味でいうと、シェムリアップってほんと池みたいなものなんで。成功しなくても、少なくともその辺で生きていけるみたいな。
「クロマーヤマト・ゲストハウス」西村清志郎氏と中西賢一対談画像
中西:あー、ちょっとその社会になじんでいければ生き残っていけるっていう。

西村:そう。別に日本人がビジネスをやるうえで、自分が食べていく分ぐらいまで、誰でもよっぽど下手なことをしない限りは、食うに困らないんですよ。シェムリアップという意味でいうと。なんですね。今はそうですね。将来的にはどうか分からない。
「クロマーヤマト・ゲストハウス」西村清志郎氏と中西賢一対談画像
中西:そうですね。実際、物価も上がってきてるし、家賃とか、人件費だけはもしかしたら今安いかもしれないですけど、ほかのものは結構上がってきてますからね。

西村:上がってますね。そういったのも含めて。ただもう人を雇わなかったら、逆にいうと、自分が食べていく分には全然大丈夫ですね。こちらでもよく言うんですけど、夫婦でこちらに来られたり、家族で来られたり、それで皆さんで自分たちでやっていくパターンだったら全然それは困らないです、意外と。
「クロマーヤマト・ゲストハウス」西村清志郎氏と中西賢一対談画像
中西:生きてはいけると。(笑)

西村:そうです。大儲けはできないですけど、食べていくにはそれほど困らない。現実ですね。よっぽど外さない限りは。

徐々にはじまりつつあるカンボジアで起こる衝撃的なこととは?

中西:確かにカンボジアってビジネスを始めるのは、ほかの国に比べるとハードルが低いって。

西村:それはあります。ビザ問題がやっぱり全く違うんで。ここ最近厳しくなってきましたけど、基本的にまずやっぱりお金を払って1年間ビザが取れる国なんてそうそうないです。
「クロマーヤマト・ゲストハウス」西村清志郎氏と中西賢一対談画像
中西:そうですよね。それで解決するっていうのはないですよね。

西村:今だったら270ドルから300ドルぐらいですけど・・・

中西:そんな安いんですか?

西村:そうですね。なので、実際問題で日本円にすると、今円安なんで、2万5,000円ぐらい払えば1年間海外に出れるんですよ。そんなのってあんまりないですよ。
「クロマーヤマト・ゲストハウス」西村清志郎氏と中西賢一対談画像
中西:ないですよねえ。

西村:どこの国がそんなに楽なんだっていう話です。これもやっぱりカンボジア、今はそうだけど、実際のところあと数年経てばそれは変わっちゃいますよね。
「クロマーヤマト・ゲストハウス」西村清志郎氏と中西賢一対談画像
中西:ほかのアジアの国を見れば、その辺はもう相当な金額になってますものね。

西村:ほんとに逆の発想に行ってほしいんですけど。実際日本で、外国人が日本に入ってきたときに、彼らがビザ取れないでしょうみたいな。

中西:日本のね。そう考えると、ここの国の人っておおらかっていうか、受け入れてくれやすいっていう感じなんですかね。

西村:そうですね。時間の問題でしょうけどね、ほんとに。やっぱり今までが一時的に微妙だった感じなんで、仕方ないのかなっていうのがありますよね。

中西:あえて国がそういうことを受け入れる。外資ですよね。そういう力をあえて入れたいというのがあったのかもしれないですよね。けど、もうだいぶ入ってきてますからね。もうね。

西村:入ってますね。そのうち逆に排除になります。今もう既に排除が始まってますけど。
「クロマーヤマト・ゲストハウス」西村清志郎氏と中西賢一対談画像
中西:排除?

西村:そうですね。今回の一番の目的はベトナム人の排除なんですけど、ただ実際問題として、外国人・・・ある意味、国がどんどん成長していけば、別に外国人に頼る必要はないじゃないかと。
「クロマーヤマト・ゲストハウス」西村清志郎氏と中西賢一対談画像
中西:そうですね。

西村:今その段階にだんだん入りつつある。つまり、ぶっちゃけ日本人とかも含めて、追い出される民族というか・・・僕らもはっきり言ってよそ者ですから、カンボジアに来させていただいて、ビジネスをさせていただいているっていう状況ですよ。ほんとにちょこっとだけ、ちょこっと法律を変えれば「出てけ」ってなるでしょ。そういったことは日本だって一緒だと思うし・・・
「クロマーヤマト・ゲストハウス」西村清志郎氏と中西賢一対談画像
中西:ちょっと税金、パーセンテージを上げられちゃったらねえ・・・

西村:アウトでしょ。だから、いろんな意味で、そういった僕ら、表現は悪いんですけど、今までカンボジアっていうのは逆に・・・なんか日本人って勘違いをしてると思うんですけど、何々してあげてると。雇ってあげてるとか、そんなのがあったと思うんですけど。今僕としては、2015年に入った時点でいいますと、変わりつつあるみたいな意識が若干あるんですね。 なので、いつか多分追い出されるとはっきり思ってるんで、その段階に合わせて次のビジネスとかも考えなきゃいけないなとは、はっきり思ってます。はっきり言って、いつまでもよその国に行って、まあまあ仕事させていただいてっていう、そういうスタンスでは成り立たないと思ってます。
「クロマーヤマト・ゲストハウス」西村清志郎氏と中西賢一対談画像
中西:どうしてもカンボジアっていうと、ボランティアっていうイメージがやっぱり強かったりしますからね。なんか「やってあげる」みたいな感覚の方もいるのかもしれないですね。

西村:かもしれないですね。だからほんとに「街を見ろ」っていいますよね。シェムリアップとかプノンペンに、どれだけレクサスやハマーが走ってるんだと。 ほんとに日本でもあまり見ないような車がそれほど走ってるときに、どこに支援って必要なのかなと思いますよね。もちろん支援が必要な人はいっぱいいますよ。地方都市に関しては現金収入がないんで。ただ、それって日本でもそうだと思うんですけど、はっきり言ってカンボジア人が次にやらなければいけないことなんですよ。日本人っていうか外国人がやるべきことじゃなくて。
「クロマーヤマト・ゲストハウス」西村清志郎氏と中西賢一対談画像
中西:彼らがやることなんですね。

西村:彼らが彼らのために、自分たちの自国民のためにやらなきゃいけない時代に入っているんです。それを逆に言うと外国人がやってあげてるから、彼らはやらないっていうのは絶対あるはずなんですね。
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つづきます ⇒ (4本目 カンボジアをなめるな!日本人がおちいりやすい思考とその危険性とは?

■ インタビュー・撮影・編集
【海外どうでしょう】管理人:中西 賢一
■ インタビュー日:2015.02.05
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