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カンボジアボランティアから社会を変えるビジネスへ!熱血漢の新たな挑戦【中江大樹】(1/5

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カンボジア中江大樹氏アップ画像
今回のインタビューは、『ORCHUN CROWN』代表である中江大樹さん
学生時代からカンボジアでのボランティア活動に従事。「井戸」や「学校」といった日本人定番のボランティア活動の問題点や矛盾などから、石鹸をつかった「手洗い」のボランティアを開始。「衛生」という概念のないカンボジアで草の根的に活動し、実績をあげる。
カンボジアにおける学生のボランティア活動のおかしな実態とその問題点は?ボランティアされる側のカンボジア社会の課題は?
学生ボランティア活動の裏側を知り尽くし、カンボジア社会にも深く入り込んでいる中江大樹氏に、たっぷりと語っていただきました!

中江大樹(なかえだいき)氏
『ORCHUN CROWN』代表、『C.S.Design Office』デザイナー、『関西カンボジアネットワーク』副代表。
学生時代から、ボランティア、ビジネスにおいて、カンボジアと深くかかわる。
日本とカンボジアを行き来して、関係強化、発展に尽力している。

今回の中江大樹さんとの対談インタビューラインナップ!
本記事は、全5本のインタビュー動画の1本目となります。


1本目 石鹸が命を救う?学校を作るボランティアの問題点と葛藤から選んだ道とは?
2本目 井戸掘りボランティアは大迷惑?掘ることより大事なこととは?
3本目 アパレルビジネスで手痛い失敗?納期遅れの無限ループとは?
4本目 死ぬかと思った!コレラから命を救った伝統療法「クルクメール」とは?
5本目 中江氏の今後の展開とビジョンとは?心に留める近江商人の教えとは?
特別動画 中江大樹さんからあなたへのメッセージ


生の声、現地のライブ感が伝わる【動画版】はコチラ!

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学生時代のボランティアってどんなことやっていたの?

中西賢一(以下、中西):それでは今日はカンボジアのプノンペンで働いていらっしゃいます、中江大樹(なかえだいき)さんにお話をお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。

中江大樹(以下、中江):よろしくお願いします。

中西:それでは中江さんからちょっとご自身の簡単なプロフィールを言っていただきたいと思います。

中江:チョムリアップ・スオ!(カンボジア語で「こんにちは」)、中江大樹です。僕は、もともとは、学生時代にはボランティア活動でこっちに来て、それから3年間こちらで非営利の事業をやってたんですけども、なかなかボランティア活動、NGOの活動というのは、やっぱりほかの企業さん、ドナーさんからのお金を頂いてやる活動で、ちょっと限界を感じたというか、このままじゃなかなか広がらないのじゃないかなあということで、何かビジネスで自分で利益をあげつつ、でけへんかということで今こっちで四苦八苦しております。

中西:プノンペンで?

中江:プノンペンで。(笑)

中西:プノンペンでビジネスを立ち上げようという。

中江:そうですね。暗中模索の。(笑)

中西:(笑)そんな中江さんに今日はお話を聞きたいんですけど、中江さんは今おいくつですか?

中江:今24。

中西:24?

中江:今年25に。

中西:24、25で今、さっき、こっちに3年とかと言ってましたよね。

中江:そうですね。2010年、5年前にこっちに始めて来て、初めは日本とシェムリアップのほうで行き来をしてたんですけども、NGOのときは。2012年からこっちに在住していてこれで3年目。在住は3年目で。
カンボジア中江大樹氏と中西賢一対談画像
中西:年齢と滞在が始まったという年齢を計算すると、学生時代からもうがっつりと行き来をしてたっていうことになるわけですよね?

中江:はい。大学の1回生の頃に今の活動を始めまして、そのあとに年間に3回、4回行き来をしてまして、大学の3回生になってからは大学を休学して1年間、こっちに在住を始めました。
カンボジア中江大樹氏と中西賢一対談画像
中西:ちょっと僕もよく分からないし、見てる方もよく分からないと思うんですけど、「NGO」とか「ボランティア」ってよく聞くじゃないですか? カンボジアっていうと、特にその辺のことっていうのは。「NGO」とか「ボランティア」っていうのは、学生さんたち、よくやってる方がいらっしゃいますけど、具体的にはどういうことをやられてるんですか?
カンボジア中江大樹氏と中西賢一対談画像
中江:当時僕初めてカンボジアに入ったとき、シェムリアップの郊外の農村だったんですけど、現地の方って・・・僕が、実際に寝泊まりした中で、彼らはトイレットペーパーを使わない。
カンボジア中江大樹氏と中西賢一対談画像
中西:お水を使って。

中江:そうですね。ちょっとバッチい話なんですけども、トイレに入ってうんちをしたあと、素手で拭くと。それはアジアでは特に珍しいことではないんですけども、タイとかインドのほうでもそうだと思うんですけど、カンボジアの場合、特に感じたのは、石鹸を使わないことなんですね。やっぱり1975年に学校教育っていうのがすべてなくなって、内戦でなくなってから、なかなか保健衛生を伝えるような、日本でいう保健体育のみたいな授業を持ってなかったんで、衛生管理、ちゃんと身の回りの衛生管理をするって概念がなかなか根付いてないっていういか、手洗いをしている人が少なかったですね。でも、やっぱりそれが原因になって、コレラとか、チフスとか、赤痢とか、そういうような下痢を伴うような感染者がすごい広がっていたと。そういう地域で活動したんですけども、何とかそういう感染症を食い止めることができないかということで、手洗いをキャンペーンする活動を、具体的には現地の学校とか、お寺ですね。寺子屋みたいな役割を担っているんですけど、こっちの。そこで紙芝居をして、しっかりと石鹸で洗いましょうと。まず、身の回りの衛生に気を使いましょうという活動で3年ほど。
カンボジア中江大樹氏と中西賢一対談画像
中西:それは、小さい子に手洗いを習慣化させようということがコンセプトですか?

中江:そうですね。日本でいうと大体、保育園、幼稚園ぐらいの子から小学生ぐらいの。

中西:それは、具体的に石鹸を使わないということが問題というか、話だったのでやっぱり対処法として石鹸をという活動だったんですか、それって。

中江:そうですね。石鹸を実際に配ったのは、1回だけなんですけども、それは、なんでかっていうと、一番初めに紙芝居をして、「石鹸でしっかり手を洗いましょう」っていってもみんなポカーンと・・・
カンボジア中江大樹氏と中西賢一対談画像
中西:石鹸自体を知らない・・・

中江:そうなんですよ。「石鹸って何?」みたいなところから始まって、「あっ、そうか。石鹸を知らんのか」ということで、1回日本から、石鹸を各世帯分持ってきまして、各世帯に・・・
カンボジア中江大樹氏と中西賢一対談画像
中西:こっちで買わずに日本・・・

中江:数が足らんかった。市場って小さい商店だけなんで、しょうがないんで、もう日本からドサッと持ってきて、1回だけ、各家庭に2つずつ実際どんなものか「使ってみてね」っていうキャンペーンで、配って、で、石鹸というのがどんなもんかを分かってもらったうえで、もう1回「石鹸で手を洗いましょう」っていうことをやり直したんですけれど。 で、「石鹸というのは、手に付いたばい菌を殺すような、そういうもんなんだよ」と言うとまたポカーンと。「どうしたの?」って言う。「ばい菌ってなんですか?」って。「あー、そこも分からんのか」っていう。
カンボジア中江大樹氏と中西賢一対談画像
中西:そもそもが、ほんとにどこまで行きゃあいいんだっていう話ですね、それ。

中江:そうなんですよ。「ばい菌っていうのは目に見えへんけど、小ちゃいここにいる生き物で・・・」、「そんなん見えへんで」って、それを「ワーッ」とかとか言い合いをしながら、なんとか3年間で一通りのことを理解してもらって、子どもの、小ちゃい子どもとかに。それを3年間やった結果、コレラとかチフスとか、さっき言った感染症にかかる患者さんの数、慢性的におなかが痛いという人が8割ぐらい減りまして・・・
カンボジア中江大樹氏と中西賢一対談画像
中西:すごい実績ですね。

中江:そうなんです。自分でもびっくりしました、それは。たかが手洗いでこれだけの効果が出るのかと。
カンボジア中江大樹氏と中西賢一対談画像
中西:へー、石鹸すごいですね。

*中江さんより、「手洗い習慣化」のボランティア活動の様子の写真をご提供いただきました!
カンボジア中江大樹氏「手洗い習慣化」のボランティア活動の様子画像
カンボジア中江大樹氏「手洗い習慣化」のボランティア活動の様子画像
カンボジア中江大樹氏「手洗い習慣化」のボランティア活動の様子画像

よくある華々しい「ボランティア」の問題点とは?

中江:そうなんですよ。で、それを日本にいるほかの学生とか、大学の同級生のやつにしゃべっても「わー、すごいなあ」と。結構学生のそういう活動って「学校を立てましょう」とか「井戸を掘りましょう」とか。

中西:それ、パターンですよね。

中江:そう。華々しい、そんなんが、結構やってる人が多いと思うんですけど、そんなん、100何万とかかかるじゃないですか。学校建てるんやったら。じゃなくて、たかが手洗い・・・石鹸を買ってきたって言っても数万円ぐらいのもんなんで、それで、それだけの人の命が救われるんやというんで、僕が一番びっくりしたっていうか・・・
カンボジア中江大樹氏と中西賢一対談画像
中西:それはなんか新しいアプローチですね。

中江:そうですね。それをどんどんいろんな人にやってほしいなと思って、日本側でも、大学のホール借りて講演会をやったりとか、セミナーみたいなものをやったりとかしたんですけど。でも、やっぱり翌年後輩とかの活動で勧誘とかしても、「いやあ、学校を作りたい」とか・・・
カンボジア中江大樹氏と中西賢一対談画像
中西:そっちのほうに(笑)

中江:「そっちのほうがいいです、かっこいいんで」とか、あとはあれですね。形に残ってその前で自分が作った校舎の前で写真を撮って残したほうが、やっぱり就職活動で有利になるとかなんとかって・・・

中西:実際によくプレートを貼ってますよね。なんとかロータリークラブとか(笑)

中江:そうなんですよ。あれがしたいんですよ、みんな。あれがしたいと。

中西:けど、あれも、でも結構継続できてないというか、いろいろ問題が起きてますよね。

中江:箱だけ作って先生がいなかったりとか、立て付けが悪くてドアが傷んでも、誰に修理をお願いしていいか分からへん、ほったらかしとか。
カンボジア中江大樹氏と中西賢一対談画像
中西:意外と若い方もその辺気にするんですね。(笑)

中江:そうですね。それがすごく、僕はそこの葛藤をずっと感じてました、当時。

中西:けど、そうやってNGOの・・・大学のNGOによってやってることっていうのはそれぞれ違うわけなんですか、活動内容っていうのが?

中江:そうですね。結構いろいろ。でも、学校って、すごい多いなって思ったんですけども、みんな派手だから。特にカンボジアの場合は、アフリカとかに比べたら、アクセスもしやすいんで、支援地域の取り合いみたいなのが起きてて、「ここは俺に学校を作らせろ」「いや、俺に作らせろ」みたいな。なんかすごい多くて。ちょっとなんか違うな、ずれてるなと思ったんですけども。
カンボジア中江大樹氏と中西賢一対談画像
中西:なるほど。面白いですね。

つづきます ⇒ (2本目 井戸掘りボランティアは大迷惑?掘ることより大事なこととは??

■ インタビュー・撮影・編集
【海外どうでしょう】管理人:中西 賢一
■ インタビュー日:2015.02.13
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