今回のインタビューは、カンボジアのシェムリアップ、アンコールワットのすぐそばで宿泊施設『マントラ アンコール ブティック ヴィラ』を経営する高橋尚志さん(通称DJさん)。持ち前のパワフルさでホテルビジネス未経験なのにカンボジアに来てなんと1ヶ月でホテルオープン!だが、スタッフ全員解雇、半年後に過度のストレスから日本帰国とあっという間にボロボロに・・・そこからの復活と転機となったこととは?
その『マントラ アンコール ブティック ヴィラ』を経営する高橋尚志氏にたっぷりと語っていただきました!
カンボジア・シェムリアップの宿泊施設『マントラ アンコール ブティック ヴィラ』オーナー。
日本人が経営する宿で一番アンコールワットに近いといわれている人気の宿。
名前についている「マントラ」とは、人気漫画「ワンピース」に由来し、その願いが込められています。
スピードとパワーあふれる行動力が持ち味。
今回の高橋尚志さんとの対談インタビューラインナップ!
本記事は、全4本のインタビュー動画の1本目となります。
1本目 なぜカンボジア?1ヶ月でホテルをオープンした意外な理由とは?
2本目 スタッフ全員解雇?!海外での現地スタッフ雇用の難しさとは?
3本目 現地スタッフとのコミュニケーションで心がけている大事なこととは?
4本目 どん底に落ちた自分を救った転機とは?今後の展開は?
特別動画 高橋尚志さんからあなたへのメッセージ
生の声、現地のライブ感が伝わる【動画版】はコチラ!
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わずか1ヶ月でオープンさせてしまったホテル!
中西賢一(以下、中西):では、今日はカンボジアのシェムリアップで働いていらっしゃいます高橋尚志さん、通称DJさんにお話をお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。
高橋尚志(以下、DJ):よろしくお願いします。
中西:はい。では、DJさんのほうから簡単に自己紹介をお願いいたします。
DJ:わかりました。シェムリアップ、アンコールワットのある街で、ゲストハウスをやっております、高橋と申します。こちらではDJと呼ばれてるんで、来たら「DJ!」と声をかけてください。一応「一番日本人がやっているゲストハウスでアンコールワットに近い」ということで宣伝をしております。よろしくお願いします。
中西:はい、よろしくお願いします。確かにここは今DJさんのやってらっしゃるマントラ・・・正式名称マントラ・・・
DJ:『マントラ・アンコール・ブティック・ヴィラ』です。
中西:マントラ・アンコール・ブティック・ヴィラさんって、これ、動画を撮らせていただいているんですけども、ちょうど中心街とアンコールワットの中間ぐらいですよね。
DJ:はい。そうですね。
中西:確かに一番近い場所かもしれないですけれども、ちょっと先に聞きたいのが、何で「DJ」さんってニックネームなんですか? 何かやってたんですか? DJを?
DJ:はい、昔ちょこっと趣味でやってたというのと、こっちにやってきたときに自分の本名をいろいろカンボジアの友だちに伝えていったんですが、全然おぼえてくれないんですよ。
中西:高橋さんていう名前を?
DJ:はい。それなので「なんか英語で名前はないの?」って聞かれて、「まあ、うーん、ちょこっとDJもやっていたから、DJだったら2文字だし、おぼえやすいかな」と。で、お客さんもおぼえやすいかなっていうことで決めたら、一気に広がってたんで、カンボジア人の中で。
中西:で、そのまま?
DJ:はい、そのまま。
中西:はい、わかりました。じゃあ、このまま僕はDJさんっていうかたちで、呼ばせて話を進めていきたいんですけれども、DJさんのここでやられてるマントラさん、ここは、何部屋あるんですか? ここって全部で?
DJ:全部で・・・
中西:結構広いですよね。
DJ:はい。21部屋ですね。
中西:ちょっと見渡してみましょうかね。ザーッとあるんですけれども、今ちょうどここ・・・何でしょうね? 何て言ったらいいんでしょうか?
DJ:うん、カフェというか、外でくつろげる場所です。
中西:なんかビリヤード台とかもあってね。すごい解放感があるスペースで今話を伺ってるんですけれども、このヴィラをオープンさせたのっていうのは何年前ぐらいからなんですか?
DJ:は、1年3カ月前ですかね。2013年の12月オープンですね。
中西:そのヴィラのオープンというのは、DJさんがこっちに来て、もうすぐオープンを始めたという・・・立ち上げとかいろいろあると思うんですけど、来られてどれぐらいでオープンしたんですか?
DJ:まる1カ月です。
中西:1カ月でオープンしたんですか?
DJ:はい。(笑)
中西:それ、相当急ピッチですよね。
DJ:そうです。ほんとに周りにはバカだと言われているんですけど(笑)、まあそうですね。最初は全然物件も決まってなかったですし。
中西:えっ、来たときまだ物件とか決まってなくて・・・
DJ:決まってないですし、何て言うんですかね・・・地理ですよね。地理感覚も全然なかったですし、コネクションも全然ない中で、11月7日の夜11時に到着して、次の日に物件を見て回って「ここだ」ということで、11月9日に契約ですね。
なぜ「カンボジア」を選んだの?
中西:話がちょっと前後しちゃうんですけれども、そもそも何でカンボジアを選んだんですか?
DJ:最初はほんとはアメリカに行きたかったんですけど・・・
中西:アメリカ、はい。
DJ:就職をしようかなって。でも、父親の知り合いの社長さんが、結構海外に行ったりとかしている方で、その方が読んでいた本が「日本人が成功するならアジアなんじゃないの」っていう・・・
中西:あ、あの豊永さんの? はい。
(注:上記の会話で出てくる豊永貴士氏の書籍はコチラです → 日本人が成功すんなら、アジアなんじゃねぇの?)
DJ:本を読んでいらっしゃって、「海外に行くんだろ」ってことで、「これを息子に読ましてやれ」ってことで、うちのおやじが持って来たんですよ。で、「ちょっと読んでみろ」と。で、自分はほんとに東南アジアなんて一生いかないだろうと思っていたんですけど、ちょっと読んでみたら「面白いなあ」って思ったんで、すぐチケットを取ってシンガポール、マレーシア、タイ、カンボジアってちょっと10日間かけて・・・
中西:リサーチしてみてどこがいいかと?
DJ:そうですね。結果、カンボジアがいいかなっていう。
中西:場所に関しては。そのプノンペンじゃなくてシェムリアップ・・・
DJ:そうですね。プノンペンは、ちょっとゴミゴミしてて・・・ゴミゴミっていうか、人がすごい多かったりして・・・何て言うんですかね、シェムリアップとプノンペンを比べたときに勝手に「あっ、シェムリアップのほうがいいな」って、なんか思ったんですね。
中西:まあ、直感というか、肌に合ったというか。
DJ:そうですね。
なぜ未経験の「ホテル」をやろうと思ったの?
中西:いろんな東南アジアの各国の中でカンボジアがいい、カンボジアでもプノンペンじゃなくシェムリアップがいいと。場所は決まりましたと。で、ゲストハウス業、このホテル、観光業をやろうっていうのは、そのときはもう決めてたんですか?
DJ:いや、決めてないですね。ほんとは何か日本のものを売りたいなっていう。カンボジアになくて日本にあって、で、カンボジアにあったら、役に立つだろうっていうものを探してたんですよ、ずっと。でも、貿易の知識も何もないですし、昔からやりたかったのがレストランで、ちょっとそこで知り合ったドライバーの人とか、トゥクトゥクのドライバーの人に「こういうのをやってみたいんだけど」という話をしたら、まず「君が思っている商品は絶対に売れないと思う」。その人の意見ですけど、「レストランをやるんだったら、絶対ホテルと隣接させたほうがいい」っていうので「じゃあ、ホテルをやっちゃえばいいんだ」ってことで・・・そうです。(笑)
中西:(笑)じゃあ、こっち来て現地の人と直接話をしてそれで決めたと?
DJ:そうです。はい。
中西:結構早いですね。早いっていうか(笑)じゃあ、結構計画を練っていうわけではなかったんですね。
DJ:違いますね。一番最初に来たのが、そのオープンの1年前ですね。に、初めてきて、そこから1年間は、ちょっと計画を練ってっていうか、どういうふうにやっていったらいいだろうみたいな・・・もう、そうですね。2012年の段階で、やっていこうっていうのは決めてて。
中西:うーん。けど、ホテルって結構しっかりとした造りで大きいんですけれども、結構これ資金がかかりますよね、これ?
DJ:そうですね。でも、思ってるほどかからない。自分で、ゲストハウスって、すごくお金がかかるだろうなっと思って・・・もちろん、かかるんですけど、自分が想像してる以上に全然かからなかったんで、かからない値段だったんで挑戦できた。
中西:ここって、もともとそういうホテルみたいなものっていう・・・
DJ:そうですね。「居抜き」ですね。
中西:じゃあ、ちょっとしたリノベーションぐらいですんだっていう感じですか?
DJ:はい。21部屋ありますけど、東京の山手線で普通にマンションを借りるのと同じぐらいの金額で借りれますね。
中西:それぐらいの感覚で(笑)へー。で、ホテル業を始められたと。日本にいるときは全然ホテル関係の仕事とかってのは、されてなかったわけなんですよね?
DJ:はい、してないですね。(笑)
中西:それって結構・・・日本にいたときはどういったお仕事をされていたんですか?
DJ:日本では、英会話の営業、英会話のプログラムの営業と、あとは、父親が、建築業だったんで、あの地震のあとから、実家が栃木県なんで、実家に戻って建築関係をやってましたね。
中西:いや、けど、ほんとに畑違いのものを経営を始めたと?
DJ:そうですね。
つづきます ⇒ (スタッフ全員解雇?!海外での現地スタッフ雇用の難しさとは?)
【海外どうでしょう】管理人:中西 賢一
■ インタビュー日:2015.02.19